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作法

宗派×作法

焼香の回数は宗派で違う|8宗派の回数・作法早見表

焼香の回数は宗派で違う|8宗派の回数・作法早見表
この記事のまとめ

焼香の回数は、浄土真宗本願寺派が1回、真宗大谷派が2回、日蓮宗の参列者は1回など宗派で異なります。8宗派の回数と押しいただきの有無を早見表に。公式サイトに回数の明記がある宗派と、明記がない宗派を区別して出典を付けました。

結論

焼香の回数は宗派で異なります。公式サイトが回数を明記しているのは、浄土真宗本願寺派「1回・押しいただかない」、真宗大谷派「2回・押しいただかない」、日蓮宗「参列者は1回(導師は3回)」。浄土宗と臨済宗は「回数は厳密に決まっていない」という立場を公式に示しています。曹洞宗・真言宗・天台宗は公式サイトに回数の明記が見つからず、業界団体の解説では一般に2回・3回・1回または3回とされています。

このページは「宗派ごとの焼香回数」を横断比較する早見表です。焼香の基本動作(立礼・座礼・回し焼香の手順)は焼香のやり方で、各宗派の作法の背景や細部はこのあと紹介する宗派別ページで扱います。

8宗派の焼香回数早見表

回数・押しいただきの有無・出典の種別を一覧にしました。「公式明記」の列は、その宗派の公式サイト(宗務機関・公式FAQ)に回数の記載を実際に確認できたかどうかです(2026年7月4日確認)。

宗派回数押しいただき公式明記
浄土真宗本願寺派(お西)1回しないあり
真宗大谷派(お東)2回しないあり
浄土宗厳密な決まりなし(1〜3回程)眉間の高さほどまでいただくあり
臨済宗回数にこだわらない(葬儀では1回のみが多い)顔の高さまでいただくあり
日蓮宗参列者1回・導師3回手順に記載なしあり
曹洞宗公式の明記なし(一般に2回とされる)なし
真言宗公式の明記なし(一般に3回とされる)なし
天台宗公式の明記なし(一般に1回または3回とされる)なし

「公式明記なし」の3宗派の回数は、業界団体である全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の解説(2025年公開・2026年更新)に基づく「一般にこうされている」回数です。公式の定めとして扱わないでください。

公式サイトが回数を明記している宗派

浄土真宗本願寺派(お西): 1回・押しいただかない

本願寺派の公式FAQは「『お香はおしいただかない』で『回数は一回』です」と明記しています。お香をつまむ前に合掌礼拝する必要はない、という手順まで具体的に案内されているのが特徴です。手順の全体と香盒(お香の入れ物)の扱いは浄土真宗の焼香で詳しく解説しています。

真宗大谷派(お東): 2回・押しいただかない

同じ浄土真宗でも、東本願寺を本山とする大谷派は「焼香は二回です」と案内しています(真宗大谷派 真宗会館の公式FAQ)。押しいただかない点は本願寺派と共通ですが、焼香のあと香盒のお香を指の平で均してから合掌し、念仏を称えるという固有の所作があります。西と東の違いの並記も浄土真宗の焼香にまとめました。

浄土宗: 厳密な決まりなし(1〜3回程)

浄土宗の公式FAQは「回数は厳密には決まっていませんが、1回から3回程行います。お葬儀や法要などで大勢がお焼香するときは、心を込めて1回行いましょう」と案内しています。宗派の新聞(浄土宗新聞)では、1回なら一心に真心を伝える、3回なら仏・法・僧の三宝を供養する、という参考の意味づけも紹介されています。詳しくは浄土宗の焼香へ。

臨済宗: 回数にこだわらない

臨済宗・黄檗宗の公式サイト(臨黄ネット)は「本数や回数に強くこだわる必要はないと考えます」としたうえで、葬儀のときは「一に帰る」という考えから焼香も1回のみとすることが多い、と説明しています。詳しくは臨済宗の焼香へ。

日蓮宗: 参列者は1回(導師は3回)

日蓮宗の公式Q&Aは「日蓮宗では導師は3回、一般参列者は1回とされています」と明記しています。導師(どうし)とは法要の中心を務める僧侶のことです。あわせて「周りの状況を判断し、大勢の場合は一回(一本)にするのが常識です」とも案内されています。詳しくは日蓮宗の焼香へ。

公式サイトに回数の明記が見つからなかった宗派

次の3宗派は、2026年7月4日時点で、参列者向けに回数を明記した公式ページを確認できませんでした。回数は全葬連の解説による一般的な目安として読んでください。

曹洞宗: 一般に2回とされる

曹洞宗の公式サイト(曹洞禅ネット)には焼香の意味の説明はありますが、回数の明記は見つかりませんでした。全葬連の解説では曹洞宗は2回とされています。2回それぞれの意味づけ(主香・従香)については曹洞宗の焼香で扱います。

真言宗: 一般に3回とされる

全葬連の解説では真言宗は3回とされています。真言宗智山派の公式サイトは確認時点でメンテナンス中のため閲覧できず、真言宗豊山派の公式サイトにも参列者向けの回数の明記は見つかりませんでした。3回の意味づけは真言宗の焼香で扱います。

天台宗: 一般に1回または3回とされる

天台宗の公式サイトの法話「お焼香の意味」は、回数ではなく「心を込めて、念じながら香を焚けば」という心のあり方を説いています。全葬連の解説では天台宗は1回または3回とされています。詳しくは天台宗の焼香へ。

回数より大切にされていること

8宗派を調べて共通していたのは、「回数そのものを重んじる宗派はほとんどない」ことです。

  • 全葬連:「一般的には、回数はあまり重要視されず、故人を偲ぶ気持ちを持って行うことが大切」
  • 日蓮宗:「一番大事なことは、いったい何に対して『香』を捧げるのかを考え、心をこめること」
  • 臨済宗:「香りのよいものを心を込めてお供えしたいものです」
  • 真宗会館:「ご自身が信仰されている宗派の作法にしたがって行ってください」

迷ったときの実務的な答えは次の3段です。①自分の家の宗派の作法で行う(わからなければ宗派の調べ方)。②それもわからなければ、心を込めて1回。③当日は会場の案内と僧侶の所作に従う。これで失礼になることはまずありません。

地域・宗派・寺院による違い

焼香の作法は宗派だけでなく、地域や寺院、家ごとの慣習によっても異なります。同じ宗派でも寺院によって案内が違うことがあります。この記事は各公式サイト・業界団体の解説の整理です。迷ったときは、菩提寺や式を担当する葬儀社に確認するのが確実です。

あわせて確認したいページ

焼香台の前での動き方(立礼・座礼・回し焼香)は焼香のやり方へ。焼香のときの数珠は数珠の持ち方で確認できます。各宗派の特徴を全体から見たい方は仏教の宗派一覧からどうぞ。

#焼香 #焼香回数 #宗派 #早見表

よくある質問

参列先の宗派に合わせるべきですか?自分の宗派の作法でいいですか?

自分の宗派の作法で構わないとされています。真宗大谷派の真宗会館は「焼香の作法は宗派によって異なりますので、ご自身が信仰されている宗派の作法にしたがって行ってください」と案内しています。相手の宗派に合わせること自体も失礼ではないので、どちらでも大丈夫です。

焼香の回数を間違えたら失礼にあたりますか?

心配いりません。全日本葬祭業協同組合連合会は「一般的には、回数はあまり重要視されず、故人を偲ぶ気持ちを持って行うことが大切」と解説しています。日蓮宗の公式サイトも、一番大事なのは何に対して香を捧げるのかを考えて心をこめることだと説明しています。

「押しいただく」とはどんな動作ですか?

香をつまんだ手を、額や目の高さまで掲げる動作のことです。多くの宗派の一般的な作法で行われますが、浄土真宗(本願寺派・大谷派)では行いません。両派の公式サイトが「おしいただかない」と明記しています。

線香の本数も宗派で違いますか?

違います。全日本葬祭業協同組合連合会の解説では、臨済宗は1本、真言宗・曹洞宗・天台宗・日蓮宗などは3本、浄土真宗は立てずに折って寝かせるのが一般的とされています。宗派がわからない場合は1本または3本を立てる形が紹介されています。

自分の家の宗派がわかりません。どう調べればいいですか?

親族の年長者にお寺の名前を聞くのが最短です。仏壇の位牌の有無や、戒名か法名かの呼び方も手がかりになります。手順は「自分の家の宗派の調べ方」のページにまとめています。

出典

  1. 浄土真宗本願寺派(西本願寺)「よくあるご質問」(焼香の作法は?)
  2. 真宗大谷派(東本願寺)真宗会館「お焼香の際は、お香を何回入れるのですか?」
  3. 浄土宗「よくあるご質問」(お焼香の作法)
  4. 浄土宗新聞「想う気持ちを“かたち”に 作法のキホン(下)」
  5. 臨済宗・黄檗宗公式サイト 臨黄ネット「FAQ」(焼香はどうするのが正しいのですか?)
  6. 日蓮宗ポータルサイト 仏教・仏事のQ&A「お焼香について」
  7. 天台宗 法話集「お焼香の意味」
  8. 全日本葬祭業協同組合連合会「焼香:お焼香の作法とマナーの全てがわかる!宗派別の違いや注意点も解説」(2025年公開・2026年更新)