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遺族年金とは|もらえる人・基礎と厚生の違いを整理【出典つき】

遺族年金とは|もらえる人・基礎と厚生の違いを整理【出典つき】
この記事のまとめ

遺族年金は、亡くなった方に生計を維持されていた家族に支給される公的年金です。国民年金からの遺族基礎年金と、厚生年金からの遺族厚生年金の2種類があり、もらえる人の範囲が異なります。日本年金機構の公式資料をもとに、令和8年度時点の要件と仕組みを整理しました。

結論

遺族年金は、亡くなった方に生計を維持されていた家族に支給される公的年金です。国民年金からの「遺族基礎年金」と、厚生年金からの「遺族厚生年金」の2種類があり、もらえる人の範囲が違います。遺族基礎年金は子のある配偶者か子だけ、遺族厚生年金はそれに加えて子のない配偶者・父母・孫・祖父母も対象になり得ます。自分が対象になるかどうかは、この記事の要件を目安にしたうえで、必ず年金事務所か市区町村の窓口で確認してください。

身内が亡くなったあと、生活の支えとして気になるのが遺族年金です。ただ「遺族年金」とひとくくりに呼ばれるものの、中身は2つの制度に分かれています。まず全体像を整理します。

  • 遺族年金は「遺族基礎年金(国民年金)」と「遺族厚生年金(厚生年金)」の2種類
  • もらえる人の範囲が2つで違う。基礎は子のある配偶者か子だけ、厚生はもっと広い
  • 会社員などで厚生年金に加入していた方が亡くなると、要件を満たせば両方が出ることがある
  • 「子」の定義は法律で決まっている(18歳になった年度末まで、など)
  • 金額のしくみは別ページ(遺族年金はいくら?)で詳しく扱う

この記事は日本年金機構の公式資料をもとにした、令和8年度時点の制度の整理です。個別に「あなたはもらえる/もらえない」を判定するものではありません。最終的な受給の可否は、必ず窓口で確認してください。

遺族年金は2種類ある

遺族年金には、亡くなった方が加入していた年金制度に応じて2つの種類があります。

種類どの制度から主な対象者
遺族基礎年金国民年金子のある配偶者、または子
遺族厚生年金厚生年金配偶者・子・父母・孫・祖父母(優先順位あり)

自営業やフリーランスなど国民年金だけに加入していた方が亡くなった場合は、遺族基礎年金の対象になり得ます。会社員・公務員など厚生年金に加入していた方が亡くなった場合は、遺族厚生年金の対象になり、さらに子のある配偶者か子がいれば遺族基礎年金も重なって出ることがあります。

どちらも共通するのは、「亡くなった方に生計を維持されていた」遺族であることが前提という点です。生計を維持されていたかどうかの判断は年金事務所が行います。

遺族基礎年金|もらえる人

遺族基礎年金を受け取れるのは、亡くなった方に生計を維持されていた次の遺族です(出典: 日本年金機構「遺族基礎年金」)。

  • 子のある配偶者

ここでいう「子」は、次のいずれかにあてはまる方を指します。

  • 18歳になった年度の3月31日までにある方
  • 20歳未満で、障害年金の障害等級1級または2級の状態にある方

出典: 日本年金機構「遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)」 https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/izokunenkin/jukyu-yoken/20150401-04.html

つまり遺族基礎年金は、「子育て中の家庭」を支えることに重点を置いた制度です。子がいない配偶者だけの世帯は、この基礎年金の対象になりません。子が上の年齢の条件を外れる(高校卒業の年度末を過ぎるなど)と、支給も終わります。

保険料の納付要件

亡くなった方の保険料の納付状況も要件になります。被保険者期間中に亡くなった場合、原則として「亡くなった日の前日において、保険料納付済期間(免除期間を含む)が国民年金の加入期間の3分の2以上あること」が必要です。

ただし特例として、亡くなった日が令和18年3月末日までにあり、亡くなった方が65歳未満であれば、「亡くなった日が含まれる月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければ」よいとされています(出典: 日本年金機構「遺族基礎年金」)。

自分のケースがこの要件を満たすかどうかは、年金の加入記録を確認する必要があります。年金事務所で相談してください。

遺族厚生年金|もらえる人と優先順位

遺族厚生年金は、対象になる遺族の範囲が広く、優先順位が定められています。亡くなった方に生計を維持されていた遺族のうち、順位の高い方が受け取ります(出典: 日本年金機構「遺族厚生年金」)。

  1. 子のある配偶者
  2. 子(18歳になった年度の3月31日まで、または20歳未満で障害等級1級・2級)
  3. 子のない配偶者(30歳未満の妻は5年間のみ。夫は55歳以上に限り60歳から受給)
  4. 父母(55歳以上に限り60歳から受給)
  5. 孫(18歳になった年度の3月31日まで、または20歳未満で障害等級1級・2級)
  6. 祖父母(55歳以上に限り60歳から受給)

出典: 日本年金機構「遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)」 https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/izokunenkin/jukyu-yoken/20150424.html

上位の遺族がいる場合、下位の遺族には支給されません。たとえば子のある配偶者が受け取るときは、父母や祖父母には支給されない、という順番です。

注目したいのは、遺族基礎年金では対象外だった「子のない配偶者」も対象になり得る点です。ただし条件があります。子のない30歳未満の妻は5年間の有期給付になり、夫が受け取る場合は55歳以上であることが前提で、受給開始は原則60歳からです。夫と妻で扱いが異なる部分があるため、この記事の記述はあくまで制度の骨格として読み、実際の判定は窓口で確認してください。

支給要件

遺族厚生年金は、次のいずれかを満たす方が亡くなった場合に支給の対象になります(出典: 日本年金機構「遺族厚生年金」)。

  1. 厚生年金の被保険者である間に亡くなったとき
  2. 被保険者期間中に初診日がある病気・けがが原因で、初診日から5年以内に亡くなったとき
  3. 1級・2級の障害厚生年金を受け取っている方が亡くなったとき
  4. 老齢厚生年金の受給資格を満たした方が亡くなったとき

このうち1・2・3の場合は、遺族基礎年金と同じく保険料納付済期間が加入期間の3分の2以上あることが必要とされています。

基礎と厚生の違いを一枚で

2つの制度の違いを、もらえる人の観点でまとめます。

遺族基礎年金遺族厚生年金
制度国民年金厚生年金
子のある配偶者対象対象
対象対象
子のない配偶者対象外対象になり得る(年齢等の条件あり)
父母・孫・祖父母対象外対象になり得る(優先順位・年齢の条件あり)

会社員などで厚生年金に加入していた方が亡くなり、子のある配偶者がいる場合は、遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方が支給されることがあります。どの年金がいくら出るかは、遺族年金はいくら?基礎・厚生の金額のしくみと公的早見表で整理しています。

制度改正の予定について

年金制度の改正により、遺族厚生年金の見直しが予定されています。改正の内容・施行時期は、日本年金機構および厚生労働省の最新の案内でご確認ください。この記事は令和8年度時点の制度にもとづいて書いています。制度は改正で変わる前提で読み、手続きの前に必ず最新情報を確認してください。

手続きの窓口

請求の窓口は、どの年金を請求するかで変わります。

  • 遺族基礎年金のみを請求する場合: お住まいの市区町村の窓口
  • 遺族厚生年金、または遺族基礎年金とあわせて請求する場合: 年金事務所または年金相談センター

必要書類や請求のしかたは、亡くなった方と遺族の状況によって変わります。まず年金事務所か「ねんきんダイヤル」に電話で相談し、自分のケースで何が必要かを確かめてから窓口に行くと、二度手間を防げます。

この記事について

本記事は、日本年金機構が公表している遺族年金の制度を、令和8年度時点でまとめた一般的な解説です。個別の受給の可否・金額・手続きは、お住まいの市区町村の窓口、年金事務所、または「ねんきんダイヤル」の最新の案内でご確認ください。制度は改正により変わることがあります。

関連ページ

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よくある質問

遺族年金は誰がもらえますか?

亡くなった方に生計を維持されていた遺族が対象です。遺族基礎年金は「子のある配偶者」または「子」に、遺族厚生年金は配偶者・子・父母・孫・祖父母に、優先順位の高い方から支給されます。ここでいう「子」とは、18歳になった年度の3月31日までにある方、または20歳未満で障害年金の障害等級1級・2級の状態にある方です。実際に受け取れるかは、お近くの年金事務所か「ねんきんダイヤル」でご確認ください(出典: 日本年金機構)。

遺族基礎年金と遺族厚生年金の違いは何ですか?

加入していた年金制度が違います。遺族基礎年金は国民年金の制度で、子のある配偶者か子だけが対象です。遺族厚生年金は厚生年金(会社員・公務員などが加入)の制度で、子のいない配偶者や父母・孫・祖父母も対象になり得ます。亡くなった方が会社員などで厚生年金に加入していた場合は、要件を満たせば両方が支給されることがあります(出典: 日本年金機構)。

子どもがいないと遺族年金はもらえませんか?

遺族基礎年金は子のある配偶者か子が対象のため、子がいないと支給されません。ただし遺族厚生年金は、子のいない配偶者も対象になり得ます。この場合、子のない30歳未満の妻は5年間のみの支給、夫は55歳以上に限り60歳から受給といった年齢の条件があります。自分が対象になるかは年金事務所でご確認ください(出典: 日本年金機構)。

遺族年金の制度は改正される予定があると聞きました。

はい。年金制度の改正により、遺族厚生年金の見直しが予定されています。改正の内容や施行時期については、日本年金機構・厚生労働省の最新の案内をご確認ください。この記事の内容は令和8年度時点の制度にもとづいています。制度は改正で変わる前提で、手続きの前に最新情報を確認してください。

遺族年金の手続きはどこでしますか?

遺族基礎年金はお住まいの市区町村の窓口、遺族厚生年金や両方を請求する場合は年金事務所または年金相談センターが窓口です。必要書類や具体的な手続きは窓口によって案内が異なるため、まず年金事務所か「ねんきんダイヤル」に相談してください。

出典

  1. 日本年金機構「遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)」
  2. 日本年金機構「遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)」
  3. 日本年金機構「遺族年金(受給要件・対象者・年金額)」
  4. 日本年金機構「令和8年4月分からの年金額等について」